豊臣秀吉の時代、朝鮮の役の事務方の一切を任された石田三成の手腕は驚くべきものだったらしい。細かい戦費・経費の管理から、半島を往復する船の積荷の内容に至るまで自ら細かく指示を出して管理したという。船は往路・復路とも積荷の空きが出ないよう、天候なども考慮しながら綿密に計画を組み立てたそうだ。その石田三成が子連れで東京ディズニーランドに行ったらどうだろう。きっとO家の隣人T氏(当ブログ初登場)と似た行動に出るに相違ない。
先日、東京ディズニーランドに久しぶりに行ってきた。父親3名、母親5名、小学生2名、幼稚園7名の計17名・5家族の大部隊である。隊長は最年長のT氏(39歳・妻は美人)、その手腕は開園30分前から発揮される。私への指令は子供のポップコーンバケットを集めて、開園と同時に一番人気のカレー味ポップコーン屋に走るというもの。チャイ氏には夕食の予約に走るミッション。
まずは兵糧の確保に重きを置くあたり、兵法の理に適っている。でT隊長本人はというと、開園と同時にもっとも人気のある「バス・ライトイヤー」のファストパスに走り、踵を返して「ディズニー・ロック・アラウンド・ザ・マウス」の中央指定席の抽選会に走る、というデュアルミッション。優秀な指揮官には運がつきもの、驚くべきことにT隊長はここで17名分の抽選を見事に当て開園早々に武勲を上げる。
その後もT隊長の作戦行動は休む暇が無い。斥候を放つのである。まずチャイ氏はトゥーンタウン、自らはファンタジーランドと戦況の視察に行くのである。それぞれが収集した各アトラクションの待ち時間の情報は逐一T氏夫人の携帯電話に集められ、速やかに次の進軍先が決定される。またT隊長は一緒に列に並んでいたかと思うと、いつの間にか居なくなり、暫く経つと17枚分のファストパスを手に握って列に戻っている。
T隊長は作戦行動を休止しているように見えても、常に次のファストパスのエントリー開始時間、並んでいる列の位置と進み具合、現在地からファストパス発券所までの距離と往復に要する時間の全てを綿密に計算に入れ、周りに気を遣わせないよう隠密裏に作戦行動に移る。
ところでT隊長の作戦行動を目立たずそっと寄り添い支えているのがT氏夫人、まさに利家の栄進を内助の功でささえきった”まつ”のような存在だ。作戦行動中、小隊がバラバラに散会して本隊を見失うケースが多々発生する。このような時も隊長夫人の携帯にかければ大丈夫、2コール以内に必ずつながり、たちどころに部隊は元の陣形の戻る。これがチャイ夫人だと何回電話をかけも電話に出ないので旦那が不機嫌になる。O家夫人に至っては試しに携帯にかけてみると、知らない人が電話に出た。よくよく事情を聞けば「スプラッシュマウンテンで落ちてた携帯を拾ったので届けるところなのだ」という。
余談になるが、O家の夫人はよく大事な物をなくしたり、大事な車をぶつけたりする。それでも怒らないO家の主人は「懐が深い」と思われがちだが、これは単に諦めているに過ぎない。生来、「過去の反省から学ぶ」「危機意識」「リスク管理」といったものに関心が無く、つける薬もないので、不機嫌になるだけムダである。「懐深い」といった常識のレベルで形容できる次元の話ではないのだ。
...そんな訳で17名の大所帯でかなり機動力が落ちそうなものだが、今回色々回れたのはひとえにT家の素晴らしい作戦能力によるものである。多謝。長文失礼。(O家の主人)
◆今回の戦歴
プーさんのハニーハント
ピーターパン空の旅/イッツ・ア・スモールワールド
ホーンテッドマンション
バズ・ライトイヤーのアストロブラスター(ファストパス)
スター・ツアーズ
トゥモローランド・テラス(昼食)
ディズニー・ロック・アラウンド・ザ・マウス(ショウ)
ジャングルクルーズ
ビッグサンダー・マウンテン/トムソーヤ島いかだ
スプラッシュ・マウンテン(ファストパス)
グランマ・サラのキッチン(夕食)
スペース・マウンテン(ファストパス)
ミクロアドベンチャー!
バズ・ライトイヤーのアストロブラスター(ファストパス)
グランドサーキット・レースウェイ
エレクトリカルパレード/スプラッシュ・マウンテン
キャッスルカルーセル
アリスのティーパーティー
カリブの海賊
※”/”は2手に分かれての作戦行動