映画「宇宙戦争」。
ニューヨーク。港湾労働者のレイ、その日は別れた妻と一緒に住んでいる2人の子供を自宅に預かる。直後に嵐が起こり、異様な轟音とともに雷が落ち、地中から巨大な3本足の戦闘マシーン「トライポッド」が次々と現れ、殺戮と破壊の限りを尽くす。レイの子連れの逃亡劇が始まるが、「トライポット」は行く先々で次々と現れる。ひたすら逃げ惑い難民化していく無力な人類に未来はあるのか...。

早速、初日に観ました@TOHO CINEMAS 六本木ヒルズ。決して劇場鑑賞代を損したとは思わない。映像に関して言えば、これまでのどのハリウッドの娯楽大作よりも凄かったし、2時間弱の間、力を抜く暇も与えられず緊張のしっぱなし。エンドクレジットが流れる頃には立ち上がる気力さえ残っていないほど、どエライ映像だった(個人的にはPG12指定かR15指定にした方が良い気が...)。「プライベート・ライアン」でそれまでの戦争映画の描写法を根底から覆した時と同様、この映画でもスピルバーグはSF映画への新たな映像の挑戦に成功したと言える。間違いなくそれだけでも1800円払う価値は十分ある。しかし...しかしである。それを除けばあまりに空っぽなのだ、天下のスピルバーグ映画なのに!!

娯楽映画なのだから奥深いメッセージやテーマの問いかけ、そんなの無くたって構わない。そんなモノ無くたって「激突!」「ジョーズ」「インディ-ジョーンズ」等々、娯楽映画でも名作と呼べる映画は数知れない。要は巧みなストーリー作り、今回はそれが皆無なのだ。スピルバーグ映画でないが「ダイ・ハード1」「シュリ」といった無名俳優を使った低予算映画でもストーリーの組立て次第では映画史に残る超娯楽大作になり得るのに。
世界中が宇宙人の侵略を受ける映画としては「インデペンデンス・デイ」という映画があり、この映画は今でも大好きな娯楽映画の5本指に入る。迫力あるリアルな特撮・CGとともに、言葉だけで表現すれば「宇宙人の凄惨な殺戮」が展開される訳だが、映像的には子供の鑑賞にも堪えられる、暖かくユーモアに溢れた描写とストーリー展開に感心したものだ。この「インデペンデンス・デイ」をどれだけ超えられるか、個人的には一つの興味だった。が、比べること自体間違っていたようだ。

ところで「宇宙戦争」、原作は1898年(明治32年)に発表されている。1938年にはアメリカでラジオドラマが放送されたが、本当に火星人が攻めて来たと勘違いして全米が大パニックに陥ったという話は結構有名。その後、1953年に初めて映画化されたが、今から観るとなんとも微笑ましい映画になっている(下の写真、DVDレンタルあり)。「ちょうちんアンコウ型」の「トライポッド」も恐いというよりは、ぬいぐるみにして売店で売りたいぐらい可愛く愛嬌ある(それでも当時の人達は震え上って見たんだろうな...)。

ちなみに大昔の映画なのでネタバレも問題無いと思うが、「1953年版の宇宙戦争」で襲来してきた無敵の火星人は、空気中のバクテリアに対する抵抗がなく呆気無く死んでしまう。この辺りのオチは「インデペンデンス・デイ(1996年)」のラストでも何気にパロッテいて感心した記憶がある。さて今回の「宇宙戦争」の結末は?...まーこれはご自身で確認下さい。
(O家の主人)
◆宇宙戦争
2005年/米国/1時間54分/独断と偏見の評価額:1,800円
◆宇宙戦争
1953年/米国/1時間25分/独断と偏見の評価額:200円
◆類似映画「インデペンデンス・デイ」
1996年/米国/2時間25分/独断と偏見の評価額:3,000円













































